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【須磨学園中学過去問解説】2022年度 理科 第1回 大問2

西宮の家庭教師ダイアログによる過去問解説。今回は須磨学園中学校の過去問です。

西宮の家庭教師 かきた
西宮の家庭教師 かきた

アンモニアの生産方法についての問題です。ハーバー・ボッシュ法は高校化学で学ぶ内容で、かなり本質的なところまでせまる高レベルな問題となっています。グラフからどれだけの情報を読み取れるかがカギとなっています。

問1 難易度:★★☆☆☆

2019年、リチウムイオン電池に関する研究でノーベル化学賞を受賞したのは吉野彰氏です。

根岸英一氏と鈴木章氏は、「パラジウム触媒を用いたクロスカップリング」という、炭素をつないで有機化合物を人工的に合成する方法を開発し、2010年にノーベル化学賞を共同受賞しました。

野依良治氏は「キラル触媒による不斉反応の研究」で2001年にノーベル化学賞を受賞しました。

問2 難易度:★☆☆☆☆

リチウムイオン電池により普及した電化製品といえば、携帯電話スマートフォン)、タブレットノートパソコンデジタルカメラドローンなどです。

電化製品に限らなければ電気自動車、ハイブリッドカーなども含まれるでしょう。

問3 難易度:★☆☆☆☆

アンモニアはいろいろな特徴をもっているので、水素やちっ素と異なる点を挙げるのはそこまで難しいことではありません。以下の特徴から2つ書ければ正解となります。

 ・刺激臭がある
 ・非常に水に溶けやすい
 ・水に溶けてアルカリ性を示す
 ・人体に有毒である

また、アンモニアがあることをしらべる方法として「ガラス棒につけた濃塩酸を近づけると白煙を生じる」があり、これを書いても正解となるでしょう。

問4 難易度:★★☆☆☆

本文に「28gのちっ素と6gの水素を容器に入れて反応させたとき、もし、すべてのちっ素とすべての水素が反応したとすると、アンモニアは34g生じます」とあります。

【実験】において、6.8gのアンモニアが生じているので、反応した窒素と水素の重さはそれぞれ、

 ちっ素:6.8× \frac{28}{34} =5.6[g]
 水素 :6.8× \frac{6}{34} =1.2[g]

「28gのちっ素と6gの水素」を容器に入れているので、残った気体の重さはそれぞれ、

 ちっ素:28-5.6=22.4[g]
 水素 :6-1.2=4.8[g]

問5 難易度:★★☆☆☆

ちっ素と水素からアンモニアが生じるなどの化学反応では、反応の前後では原子の組み合わせが変わるだけで原子の数自体は変わらず、全体の重さも変わりません。

このことを「質量保存の法則」といいます。

よってが正解です。

問6 難易度:★★☆☆☆

ちっ素と水素からアンモニアを生じるときに加える鉄や、過酸化水素水から酸素を発生させるときに加える二酸化マンガンなど、反応を促進させる目的でくわえる物質のことを「触媒」といいます。触媒は反応のスピードを速めますが、反応の前後で自分自身は変化しないという特徴があります。

反応を促進させる触媒としてはたらくから。

問7 難易度:★★☆☆☆

以下の点に気を付けてグラフをかきこみましょう。

 ・グラフの傾きを「327℃」と「527℃」の中間にする
 ・グラフが曲がるところはなだらかな曲線とする
 ・グラフの変化しなくなるところを「327℃」と「527℃」の中間にする

アンモニアの生成量

問8 難易度:★★★☆☆

グラフを見ると、たしかに低い温度の方がたくさんのアンモニアが得られますが、アンモニアができる速さが遅く、多くの時間がかかることが分かります。

反応に時間がかかり効率が悪いから。(17字)

 

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