【須磨学園中学過去問解説】2021年度 算数 第2回

西宮の家庭教師ダイアログによる過去問解説。今回は須磨学園中学校の過去問です。

1 計算問題

 解説は省略します。

2 小問集合

解説は省略します。

3 旅人算とダイアグラム

旅人算とダイアグラムを使った問題です。グラフが目盛りの交差する点をたくさん通るので、とても考えやすく設定されています。問題文さえしっかり読めれば、このタイプの問題としてはかなり易しめのレベルでしょう。

(1)難易度:★★☆☆☆

出発から20分の時点で仙人は頂上に着き、太郎君は頂上まで1kmのところまで来ています。

この時点から「向かい合う旅人算」で出会うまでの時間を求めると、

1000÷(100+50)=6\frac{2}{3}

出発からの時間は、

20分+6\frac{2}{3}分=26分40秒

(2)難易度:★★☆☆☆

ダイアグラムより、2回目に出会う直前の出発から55分の時点で、太郎君は頂上にいて、仙人は頂上まで500mの地点にいることがわかります。

この時点から「向き合う旅人算」で出会うまでの時間を求めると、

500÷(100+80)=\frac{25}{9}(分)

このとき、仙人の動いた距離は、

100×\frac{25}{9}\frac{2500}{9}=277\frac{7}{9}

よって、ふもとからの距離は、
1500+277\frac{7}{9}=1777\frac{7}{9}(m)

(3)難易度:★★☆☆☆

体力が付いた太郎君の移動の様子をダイアグラムに書き込んでみましょう。上りは分速60mなので、目盛りが交差するところを探すと、25分で1500mです。ここでちょうど下っている仙人と1回目に出会うことがダイアグラムから分かります。

2回目にまたこの1500m地点で仙人と出会えばいいので、次に仙人が上ってくるときに出会うように頂上にいる時間を調整すると、50分に頂上を出発すればよいことになります。

太郎君が頂上に到着したのは、2000÷60=33\frac{1}{3}分なので、景色を見ていた時間は、

50-33\frac{1}{3}=16\frac{2}{3}(分)

 

4 立体の表面積

ひねったところが無く、例年の須磨の立体図形問題と比べると明らかに易しいと思います。そのぶん、ミスが命取りになります。数えもれや計算ミスがないよう気を付けたいところです。

(1)難易度:★★☆☆☆

この7段ピラミッドを上・下・左・右・手前・奥の6方向から見たときに見える立方体の面(正方形)の数をかぞえていきます。

このうち、 左・右・手前・奥から見た面(側面)は右図のように同じように見えます。一つの側面に見える正方形の数は、

(1+2+…+7)
=(1+7)×7÷2
=28(個)

よって、 一つの側面の面積は28㎠

側面図
側面(左・右・手前・奥)から

また上と下から見た面は重なり方は違うものの、面積は等しく7×7=49(㎠)

上から見た図
上から
下から見た図
下から

よって、表面積は、

28×4+49×2=210(㎠)

(2) 難易度:★☆☆☆☆

7段ピラミッドに含まれる積み木の数は、

1×1+2 × 2 + 3 × 3 + 4 × 4 + 5 × 5 + 6 × 6 + 7 × 7
=1+4+9+16+25+36+49
=140(個)

よって、積み木をばらばらにしたときの表面積の和は、

1×6×140=840(㎠)

(1)より、色の塗られた部分の面積は210㎠ だから、色の塗られていない部分の面積は、

840-210=630㎠

(3)難易度:★★☆☆☆

積み木の数は140個なので、7段ピラミッドの体積は140㎤であり、その半分は70㎤。

下から段ごとに体積を求めていくと7段目が49㎤、6段目が36㎤。

7段目と6段目の合計が85㎤なので、ピラミッドの体積の半分を超えています。よって切断面は6段目の途中にあることが分かります。

そして、6段目の中で切断面より下にある部分(図中の青色)の体積は、
70-49=21(㎤)

この部分の底面積は6×6=36(㎠)だから、高さは
21÷36=\frac{21}{36}\frac{7}{12} (cm)

下面からの高さは、
1+\frac{7}{12}=1\frac{7}{12}(cm)

 

5 数字の並べ替え

数を選んで決まったけた数だけ並べる問題です。よくあるパターンの問題で難易度も標準的です。コツコツ勉強した中で何度か当たったことがある人にとっては得点源になります。

(1) 難易度:★☆☆☆☆

(ア)百の位から順に数字を選びます。百の位の選び方は6通り、十の位の選び方は5通り、 一の位の選び方は4通りあるから、

6×5×4=120(通り)…(ア)

(参考)百の位が1の場合だけ樹形図を描くと以下のようになり、20通り。百の位が2~6の場合でも同様の樹形図になります。

 1-2-3
  | \4
  | \5
  | \6
  |
  \3ー2
  | \4
  | \5
  | \6
  |
  \4ー2
  | \3
  | \5
  | \6
  |


  |
  \5ー2
  | \3
  | \4
  | \6
  |
  \6ー2
    \3
    \4
    \5

(イ)6けたの場合も、3けたと同じように考えます。十万の位の選び方は6通り、一万の位の選び方は5通り、 千の位の選び方は4通り、百の位の選び方は3通り、十の位の選び方は2通り、 一の位の選び方は1通り。

よって、6×5×4×3×2×1=720(通り)…(イ)

(2)難易度:★★☆☆☆

(ウ)一の位が偶数であればよいので、一の位から選んでいきます。

一の位の選び方は3通り、千の位の選び方は5通り、 百の位の選び方は4通り、十の位の選び方は3通りであるから3×5×4×3=180(通り)…(ウ)

(エ)一の位が5であればよいので、一の位から選んでいきます。

一の位の選び方は1通り、千の位の選び方は5通り、 十の位の選び方は4通り、一の位の選び方は3通りであるから1×5×4×3=60(通り)…(エ)

(3)難易度:★★☆☆☆

「245361」よりも小さい数を小さい方から数えていきます。以下のように、まとまり毎に数えていくのがポイントです。 

十万の位が1の数(1〇〇〇〇〇)→5×4×3×2×1=120(通り)

十万、一万の位が21の数(21〇〇〇〇)→4×3×2×1=24(通り)

十万、一万の位が23の数(23〇〇〇〇)→4×3×2×1=24(通り)

十万、一万、千の位が241の数(241〇〇〇)→3×2×1=6(通り)

十万、一万、千の位が243の数(243〇〇〇)→3×2×1=6(通り)

十万、一万、千、百の位が2451の数(2451〇〇)→2×1=2(通り)

この次が245316、さらにその次が245361。

よって245361よりも小さい数は、
120+24+24+6+6+2+1=183(通り)…(オ)

「より小さい」なので、「245361」自体を入れてしまわないように注意しましょう。

(4)難易度:★★★☆☆

3けたの数字を百の位と十の位と一の位に分けて考えましょう。

例えば、643であれば、600+40+3という風に分解することができます。

この百の位だけを集めて足すことを考えてみましょう。

100+…+100+200+…200+……+600+…600

という計算になりますね。百の位が1の数は5×4×3×2×1=20個つまり、100を20個、200を20個…、600を20個足すことになります。(ア)より、3けたの数は120個ありますから6等分されているのですね。上の式を工夫して計算すると、

100×20+200×20+300×20+400×20+500×20+600×20
=100×(1+2+3+4+5+6)×20
=42000

次に、十の位をとりだすのですが、これも百の位と同じように、10を20個、20を20個…、60を20個足すことになります。なので、

10×20+20×20+30×20+40×20+50×20+60×20
=10×(1+2+3+4+5+6)×20
=4200

一の位の同様です。

1×20+2×20+3×20+4×20+5×20+6×20
=(1+2+3+4+5+6)×20
=420

よって、 42000+4200+420=46620…(カ)

 

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