【夙川中学過去問解説】2021年度 算数 第3回

西宮の家庭教師ダイアログによる過去問解説。今回は夙川中学校の過去問です。

1 計算問題

解説は省略します。

2 小問集合

解説は省略します。

3 食塩水の濃さ

食塩水の濃さの問題です。基本的な問題ではありますが、面積図を使いこなせるかどうかが問われる良い問題です。まだ面積図の使い方があいまいな人は、以下のポイントを読んでこの機会にマスターしましょう。

面積図を使うときはまず、「たて」「よこ」「面積」の3つがそれぞれ何に対応しているのかをしっかり決めることが大事です。ポイントは、

【積としてあらわされるもの】が「面積」
【「〇〇あたりの□□」と言いかえられるもの】が「たて」

になるようにすることです。以下はその例です。

食塩水に関する問題
(食塩水の重さ)×(食塩水の濃度)=(食塩の重さ)
濃度は「食塩水1gあたりに含まれる食塩の重さ」なので、

(食塩の重さ)⇒(面積)
(食塩水の濃度)⇒(たて)
(食塩水の重さ)⇒(よこ)

速さに関する問題
(時間)×(速さ)=(道のり)
速さは「時間あたり移動する道のり」 なので、

(道のり)⇒(面積)
(速さ)⇒(たて)
(時間)⇒(よこ)

つるかめ算
(1匹あたりのあしの数)×(頭数)=(あしの総数)なので、

(あしの総数)⇒(面積)
(1匹あたりのあしの数)⇒(たて)
(頭の数)⇒(よこ)

(1)難易度:★★☆☆☆

(食塩の重さ)⇒(面積)
(食塩水の重さ)⇒(よこの長さ)
(食塩水の濃度)⇒(たての長さ)

となるように面積図を描いて考えます。AとBからそれぞれ□gくみ出して移しかえたとすると、Aに入っているのは5%食塩水(400ー □)gと8%食塩水□gを混ぜたものということになります。よって図1の面積の合計が食塩の重さの合計ということになります。

図1

この濃度が5.75%なので、そこに含まれる食塩の重さは図2の長方形の面積で表すこともできます。

図2

図1と図2の色塗り部の面積が等しいので、その共通部分(図3の色塗り部)を除いたXとYの面積は等しいことが分かります。Xのたての長さは5.75-5=0.75(%)、Yのたての長さは8-5.75=2.25(%)となります。

図3

XとYのたての長さの比は0.75:2.25=1:3となります。XとYの面積が等しいので、よこの長さの比はその逆比の3:1となります。

図4

よって、Yのよこの長さは全体のよこの長さ、つまり400gの\frac{1}{4}となるので、400×\frac{1}{4}=100(g)となります。

(2)難易度:★★★☆☆

濃度が等しくなるということは、AとBに入っている食塩水のぜんぶを別の大きな容器でまぜ、その後AとBに配り直したのと同じ状態ということになります。

このようにしてできた食塩水の濃度を計算します。

AとBに含まれる食塩の重さの和を水溶液の重さの和で割ればよいので、
(400×\frac{5}{100}+1000×\frac{8}{100})÷ 1400×100
=(20+80)÷ 14=\frac{50}{7}(%)

(1)と同様に、移し替えた後の濃度が\frac{50}{7}%になるように 面積図を描いて考えます。

面積図より、 移し替えた食塩水は、
400×\frac{5}{7}\frac{2000}{7}= 285\frac{5}{7}(g)

(3)難易度:★★★☆☆

食塩水に含まれる食塩だけを取り出して考えてみましょう

Aから作った紙コップには、20×\frac{5}{100}=1(g)
Bから作ったプラスチックコップには、20× \frac{8}{100}=1.6(g)

コップ20個分の食塩水をまぜた容器の中に含まれる食塩は、
20×20×\frac{6.95}{100}=27.8(g)

ここで「つるかめ算」の考え方を使います。

もし仮に20個全部プラスチックコップだったとすると、食塩の重さは
1.6×20=32(g)

プラスチックコップを何個紙コップに置き換えれば、27.8gになるかを考えると、

(32ー27.8)÷(1.6-1)=4.2÷0.6=7(個)

 

4 群数列

西宮の家庭教師ダイアログによる過去問解説。今回は夙川中学校の過去問です。

群数列の問題ですね。どんなルールで数が並んでいるかを見極められるかどうかがカギです。

1,1,2,1,2,3,1,2,3,4,1,2,3,4,5…

この数のならびを見ると、たびたび1に戻っていることが分かります。以下のようにグループ分けをしてみると、ルールが分かりやすくなると思います。

1,21,2,31,2,3,41,2,3,4,5,…

このように、 1に戻っていくたびにカウントする数を増やすというルールの数列だということが分かります。このように、グループに分けるとルールが分かりやすい数列を「群数列(ぐんすうれつ)」といいます。

群数列は「第〇グループの△番目」で表すことを考えると解ける問題が多いです。

その際、「第〇グループの最後の数は何番目か」を考えると以下の式で表されます。

1+2+3+4+…+〇=(〇+1)× 〇 ÷ 2 …①

(1)難易度:★☆☆☆☆

①式にの〇に5をあてはめると15となり、6をあてはめると21となることから、20番目の数は第6グループの5番目の数字だと分かります。よって、20番目の数は5だと分かります。

(2)難易度:★☆☆☆☆

はじめて3が出てくるのは第3グループの3番目、はじめて5が出てくるのは第5グループの5番目…

このことから分かるように、はじめて10が出てくるのは第10グループの10番目です。よって、

1+2+3+4+5+6+7+8+9+10=55(番目)

(3)難易度:★★★☆☆

①式の〇に15をあてはめると120になることから、120は第15グループの15番目であることが分かります。

120番目までに1~15までの数が何個ずつ含まれるかを考えます。すると、1は15個、2は14個、3は13個、…13は3個、14は2個、15は1個というふうになります。これらをすべて加えると、

1×15=15
2×14=28
3×13=39
4×12=48
5×11=55
6×10=60
7×9=63
8×8=64

9×7=63
10×6=60
11×5=55
12×4=48
13×3=39
14×2=28
15×1=15

(15+28+39+48+55+60+63)×2+64=680

 

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