西宮の家庭教師ダイアログによる過去問解説。今回は夙川中学校の過去問です。
もくじ
1 ばねの長さの変化
ばねの問題です。(7)以外はまったくひねったところのないシンプルな問題です。(1)~(3)が同じ答えになるのですこし疑心暗鬼になりそうですね。
(1)難易度:★☆☆☆☆
図2のグラフから40gのときのばねの長さを見ればよいので、40cm。
(2)難易度:★☆☆☆☆
イにはウのばねと40gのおもりが下がっていますが、「軽いばね」とありますので、ばねの重さは無視できるということだと考えられます。(1)と同じく、図2のグラフから40gのときのばねの長さを見ればよいので、40cm。
(3)難易度:★☆☆☆☆
Oの位置におもりがあってもウのばねの伸びには関係ありません。よって、これも(1)と同じで40cmです。
(4)難易度:★★☆☆☆
(図4)のように、2本の糸の真ん中におもりがある場合、40gの重さは半分ずつに分かれます。よって、エのばねの長さは図2のグラフから20gのときのばねの長さを見ればよいので、30cm。
(5)難易度:★☆☆☆☆
エのばねが50cm伸びているということは、60gの重さがかかっているということです。ということは、おもりの重さは2倍の120gということになります。
(6)難易度:★☆☆☆☆
(図3)のウのばねはシンプルに40gぶん伸びるので、40cmです。
それと同じだけ(図4)のオのばねが伸びているということは、40gの重さがかかっているということです。ということは、おもりの重さは2倍の80gということになります。
(7)難易度:★★☆☆☆
図のように、2本の糸の3:1の点におもりが下がっている場合、オとカのばねにはオ:カ=15:5=3:1の比で重さがかかります。よって、オにかかる重さは、
80× \frac{3}{4}=60(g)
オのばねの長さは図2のグラフの60gのときのばねの長さを見ればよいので、50cm。
棒は水平なので、カのばねのながさは50cm。
2 金属の燃焼
金属の燃焼・酸化に関する問題です。比例の計算がしっかり身についていれば満点取れます。
問1 難易度:★☆☆☆☆
マグネシウムは白く強い光を出しながら燃えます。
昔はカメラで写真を撮るときのフラッシュに、マグネシウムが酸化するときの光を使っていたそうです。
問2 難易度:★☆☆☆☆
マグネシウムを燃やすと、酸化マグネシウムという白い物質になります。
問3 難易度:★☆☆☆☆
図2のグラフより銅の粉0.4gを酸化させると0.5gの酸化銅ができます。
問4 難易度:★★☆☆☆
図2のグラフを見るとマグネシウムの粉0.3gを酸化させると0.5gの酸化マグネシウムができることが分かり、反応させるマグネシウムと反応後にできる酸化マグネシウムの重さの比は3:5です。よって、 マグネシウムの粉1.5gを酸化させると2.5gの酸化マグネシウムができます。
問5 難易度:★☆☆☆☆
問4より、反応させるマグネシウムと結びつく酸素の重さの比は3:2です。よって、 マグネシウムの粉0.6gと結びつく酸素の重さは0.4gです。
問6 難易度:★☆☆☆☆
反応させる銅と反応後にできる酸化銅の重さの比は4:5なので、銅と結びつく酸素の重さの比は4:1です。
よって、同じ重さだとより多くの酸素と結びつくのはマグネシウムだと分かります。
問7 難易度:★★☆☆☆
加熱前の銅と結びつく酸素の重さの比は4:1なので、原点と銅0.8g酸素0.2gのところを直線で結べばよいことになります。
3 呼吸と酸素・二酸化炭素
呼吸に関する気体の問題。すべて基本中の基本の知識を問う問題となります。合格のためには全問正解したいところです。
問1 難易度:★☆☆☆☆
呼吸によって、空気中の酸素を体内に取とり込こみ、二酸化炭素を体外に排出します。
呼吸をおこなう肺は肺胞という小さなふくろをたくさんもっていて、そのまわりは毛細血管という細かい血管でおおわれています。
問2 難易度:★☆☆☆☆
空気中の酸素はおもに植物の光合成によりつくられます。
問3 難易度:★☆☆☆☆
取り込まれた酸素を全身に運搬するのは、赤血球です。
問4 難易度:★☆☆☆☆
体のすみずみまで血液を送り出すポンプの役割を果たすのは心臓です。
問5 難易度:★☆☆☆☆
ふつう身の回りにある空気の成分は、およそ窒素78%、酸素21%、二酸化炭素0.04%です。吐く息では、二酸化炭素の割合が増えますが、そのぶん酸素の割合が減り、窒素の割合は変わりません。ちなみに、全部の酸素が取り込まれるわけではないので、酸素はゼロにはなりません。
問題のグラフは1めもりが10%なので、4%は1めもりの半分より少し小さいくらいです。
よって、①。
問6 難易度:★☆☆☆☆
呼吸は、血液の流れによって身体中の細胞に酸素を届け、そのはたらきを維持するためのエネルギーをつくるのが目的です。また激しい運動をするとより多くの酸素が必要となり、より多くの二酸化炭素が排出されます。
② → ビニール袋に入っている空気はすでに二酸化炭素が多い空気です。それをさらに吸い込んで吐くと通常の吐く息よりも二酸化炭素は多くなるでしょう。
③ → 軽い運動であっても、安静にしているときよりは酸素を多く使い、二酸化炭素を多く排出します。
④ → 逆立ちのような普段しない姿勢も、エネルギーを多く使うので酸素を多く使います。
よって、①が正解です。
4 天気図
天気図に関する問題です。前線に関する知識は基本的なものではありますが、意外と手薄な受験生も多いので、差がつきやすい問題かもしれません。過去問を利用してしっかり学び、ライバルに差をつけましょう。
問1・問2 難易度:★☆☆☆☆
日本の上空には偏西風という強い西風が吹いているため、日本の上空では雲は西から東へ動くことが多いです。
問3 難易度:★★☆☆☆
温度の異なる空気のかたまりどうしが接する場所のことを前線といいます。あたたかい空気のかたまりが冷たい空気に向かって動いているところを「温暖前線」、逆に冷たい空気のかたまりがあたたかい空気に向かって動いているところを「寒冷前線」 といいます。
また、どちらも同じくらいの勢いで、見た目上停滞しているようにみえる前線を「停滞前線」、温暖前線と閉塞前線が重なり、暖かい空気が二つの冷たい空気のかたまりに締め出されたようになっている前線を「閉塞前線」といいます。
天気図上では、それぞれの前線は下図のように半円や三角形のマークを付けてあらわされます。
よって、Aの前線は寒冷前線です。
問4 難易度:★★★☆☆
前線の近くでは、あたたかい空気が冷たい空気の上に乗り上げるようにして上昇するので、雲ができやすく雨が降りやすい状況になります。とくに、寒冷前線の冷たい空気のある側では、積乱雲が発生しやすく、つよい雨が降ります。
よって、①。
問5 難易度:★★☆☆☆
天気図の中に、共通して存在するものを探しましょう。等圧線が同心円状に存在し「1918 MITAG」と名前がついているところがあります。これが台風であることは容易に想像できますね。
台風は、日本列島付近では中心気圧を上昇させながら、南西の方向から北東へ向かって移動するので、②→③→①の順であることが分かります。
問6 難易度:★★☆☆☆
本文にもある通り、「日本の上空では雲はおおよそ西から東へ動」きます。また、太陽は西の空へ沈みますから、夕焼けがきれいに見えるということは西の空は晴れていることになります。西の空に雲がないということは、その後数時間はこちらに雲が来る可能性が低いので、「夕焼けが見えれば、翌日は晴れる」可能性が高いことになります。
【解答】
夕焼けが見えるということは西の空が晴れており、天気は西から東へ移っていくことが多いから。