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【夙川中学過去問解説】2020年度 理科 第3回 大問1

夙川中学過去問 2020年度 理科 第3回 大問1

問題文をそのまま掲載すると著作権上問題となるため、学校サイトの過去問PDFをご参照ください。まず自分で解いてみてから以下の解説を読んでください。

浮力に関する問題です。問6までは基礎~標準程度の問題ですが、問7で急に難易度が上がり、難問となっています。

問1 難易度:★☆☆☆☆

食塩水Aは200㎤で220gです。これを密度の関係式にあてはめると、

食塩水Aの密度=\frac{220}{200}=1.1(g/㎤)

問2 難易度:★☆☆☆☆

表1より、食塩水A~Dと油を密度の小さい順に並べると、

油<A<B<C<D …①

だと分かります。

本文に「海水と水では海水の密度の方が大きいため、海水は水よりも物体を浮かびやすくします」とありますから、①の順序は卵を浮かせる力の大きさの順番でもあるということです。図(ア)~(エ)で卵を浮かせる力の大きさは

(ウ)<(イ)<(ア)<(エ)

の順番だと分かりますので、A:(ウ)、B:(イ)、C:(ア)、D:(エ)となります。よって、①が正解です。

問3 難易度:★★☆☆☆

食塩水A~Cの体積はすべて200㎤なので、3つ混ぜると体積は600㎤となります。また、重さの合計は、

220+230+240=690(g)

です。よって、混ぜた食塩水の密度は、

\frac{690}{600} =1.15(g/㎤)

問4 難易度:★★☆☆☆

問3の食塩水の密度はBの食塩水の密度と等しいので、そこに卵を入れると、(イ)のようになります。

問5 難易度:★★☆☆☆

卵の受ける重力と、食塩水の浮かせる力がつりあっているのは、(イ)のときです。このとき、卵の密度と食塩水の密度が等しいと考えられるので、卵の密度はBの食塩水と等しいことが分かります。よって、

卵の密度=食塩水Bの密度=\frac{230}{200}=1.15(g/㎤)

問6 難易度:★★☆☆☆

油と食塩水Dでは、油の方が密度が小さいので、油は食塩水液Dに浮きます。よって、油が上層に来ます。

問7 難易度:★★★★☆

直感的に➃と分かったとしても、その理由を考えるとなかなか難しいですね。2通りの考え方を書きましたので、参考にしてください。

【考え方1】(浮力)=(押しのけた液体の重さ)を利用する

この考え方が一番ベーシックかと思います。

下層が食塩水Dなので、問題文の(エ)を基準に考えます。

(エ)の状態では食塩水Dから受ける浮力が卵全体の重さとつりあっています。この状態から、上に油を注ぐと③の状態になりますね。卵の空気中に出ていた部分が油におおわれます。その部分は油という「液体をおしのけた」ことになるので、その分だけ追加の浮力を受けます。

静止した状態から追加の上向きの力を受けるのですから③の状態よりも上に持ち上げられることになります。上に上がると、食塩水Dに浸かっている体積が小さくなり浮力は小さくなりますから、卵の重さとつりあうポイントでまた静止します。よって、正解は③よりも少し上に持ち上げられた④となります。

【考え方2】「沈ませようとする力」と「浮かせようとする力」 のつりあいを考える

理論的には【考え方1】が正しいと思いますが、感覚的にはこちらが理解しやすいかもしれません。

まず、密度を整理します。油は0.85g/㎤、卵は1.15g/㎤、食塩水Dは1.3g/㎤です。

よって、油に卵を入れると支えきれずに卵は沈みます。卵がビーカーの底に沈んでいるとき、支えきれない残りの下向きの力はビーカーの底面が支えていることになります。この下向きの力を「沈ませようとする力」と呼ぶことにします。

また、卵を食塩水Dに入れると、食塩水Dは卵を支えてまだ余りある上向きの力を卵に加えます。この余った上向きの力が、水面より上に出ている部分の重さを支えているのです。この上向きの力を「浮かせようとする力」と呼ぶことにします。

密度の差が大きいほど、これらの力は大きくなります。密度の差を計算すると、

卵と油:1.15-0.85=0.3(g/㎤)
Dと卵:1.3-1.15=0.15(g/㎤)

となります。

油、卵、食塩水Dが下図の状態で安定したとします。点線部分では (卵の[あ]の部分を沈ませようとする力)と(卵の[い]の部分を浮かせようとする力)が押し合い、つりあいがとれているはずです。

浮力の問題(力のつりあい)

よって、

([あ]の体積)×(卵と油の密度の差)=([い]の体積)×(Dと卵の密度の差)

が成り立っています。ここで、

(卵と油の密度の差):(Dと卵の密度の差) =0.3:0.15=2:1

だから、体積比はその逆比となり、

([あ]の体積):([い]の体積) =1:2

[あ]と[い]の領域の大きさから考えて、ふさわしい図は➃となります。

この問題は、nat様より解説リクエストをいただきました。ありがとうございます。ただ、入力いただいたアドレスに返信しましたが、エラーで送れませんでした。

上記の解説でご納得いただけなければ他の説明方法を考えますので、よろしければ再度フォームにご入力いただくか、以下のアドレスまで直接メールをください。よろしくお願いいたします。

dialogue@kateikyoshi-sk.com

 

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