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神戸大学入試解説│2021年度 生物 大問Ⅳ

西宮の家庭教師ダイアログによる過去問解説。今回は神戸大学の過去問です。

神戸大学の生物過去問(2021年度)「ゲノムと4分の3仮説」に関する問題です。問4は社会性昆虫の習性を血縁度から説明しようとする「4分の3仮説」についてのものです。発展的な内容ですが、大事なことはすべて本文に書かれているので、本文を読んで理解することから始めましょう。

問1 難易度:★☆☆☆☆

(ア)集団内で遺伝子頻度が偶然に左右され変化することを遺伝的浮動といいます。

(イ)自然選択は繁殖に生存に有利な形質をもつ個体がより多くの子孫を残すことで起こります。

(ウ)ヒトのように二倍体の生物では、子どもは父親ならびに母親のゲノムの \frac{1}{2} ずつをもっています。

問2 難易度:★☆☆☆☆

分子進化の大半は生存に有利でも不利でもない突然変異で占められています。そもそも、ある程度、環境に適応できている生物では生存に有利な突然変異は生じる可能性が極めて低いのです。また、生存に不利な突然変異は自然選択によって集団から排除されることが多いです。

問3 難易度:★★☆☆☆

集団内で遺伝子頻度が偶然に左右され変化することを遺伝的浮動といいますが、その影響は集団が大きくなればなるほど小さくなります。逆に集団が小さいと、つまり集団を構成する個体数が少ないと、その影響は大きくなります。

問4 難易度:★★★★☆

アリのメスは2組のゲノムをもつ二倍体であり、オスは1組のみで一倍体です。よって、メスのワーカーは、女王アリからは2組から1組のゲノムを、父親アリからは1組のゲノムをそのまま受け取ることになります。よって、女王アリとワーカーの母娘間の血縁度は\frac{1}{2}です。

下図はある1種類の遺伝子(染色体)の伝わり方について模式的に表したものです。

左下にいる1匹のワーカーを自分だと思って、なるべく自分に近い遺伝情報をもった個体を時代に残すにはどうしたら良いかを考えましょう。

このワーカーから見て、同じ父母から生まれた妹たちのもつ遺伝子型は「自分と同じ遺伝子型の個体」と「半分だけ同じの遺伝子型の個体」の半々に分かれます。

社会性昆虫の血縁度(ワーカーアリが妹を世話する理由)と4分の3仮説

この伝わり方が複数の染色体で独立に起こるので、ワーカーとその妹たちの血縁度を平均すると、以下の計算から\frac{3}{4} となります。

 (1+ \frac{1}{2} )÷ 2 = \frac{3}{4}

母娘間の血縁度は\frac{1}{2}なので、母娘間の血縁度よりも姉妹間の血縁度の方が高くなり、自分の子孫を残すよりも妹の世話をしてその生存確率を高める方が、自分と同じ遺伝子を残す確率が高まる状況が起こりうるのです。

 

神戸大学過去問解説の一覧

 

どうでしたか?

この解説を「むずかしい」と感じる場合には、あなたの理解がまだ過去問を解くレベルに達していない可能性があります。

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