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神戸大学入試解説│2020年度 生物 大問Ⅳ

神戸大学過去問 2020年度 生物 大問Ⅳ

問題文をそのまま掲載すると著作権上問題となる可能性があるため、神戸大学のサイトにある過去問PDFを見てください。そしてまず自分で解いてみてから以下の解説を読んでください。

神戸大学の生物過去問(2020年度)「植物プランクトンと海洋生態系」に関する問題です。全体的に問われる知識も記述力も高いレベルが求められています。それでも問1、問3、問4あたりは基本的な知識があれば解けますので確実に解答したいところです。

問1 難易度:★★☆☆☆

葉緑体はすべてシアノバクテリアが起源だと考えられています。また、シアノバクテリアと全ての真核性藻類はクロロフィルaを光合成色素としてもっています。

問2 難易度:★★★☆☆

約30億年前の地層でみられる縞(しま)状鉄鋼層は、工業的に使われる鉄鉱石の重要な鉱床として知られていますが、生物由来の酸素が地球上に存在した証拠であると考えられています。その成り立ちは、光合成により放出された酸素と水中の鉄イオンにより酸化鉄が生じ形成されたといわれています。

【解答】
光合成により放出された酸素と水中の鉄イオンが反応して酸化鉄が生じ堆積することで形成された。 (45字)

問3 難易度:★★☆☆☆

以下は生産者と消費者の物質収支を表す図です。これはしっかり覚えておく必要がありますね。

物質収支(生産者と消費者)

よって、生産者の成長量 = 総生産量 -(被食量呼吸量枯死量

問4 難易度:★★★☆☆

「森林は草原に比べて10倍近い現存量を持つが、純生産量の平均値では2倍程度に過ぎない」とあります。よって、森林の方がその規模のわりに純生産量が少ない理由を、樹木と草本のからだの構造の違いをもとに説明すればよいことになります。樹木は草本に比べ、高いところで光合成をするために根や幹などの非同化器官が発達しています。

【解答】
草本に比べ樹木は高所で光合成をするために根や幹などの非同化器官の割合が高いから。(40字)

問5 難易度:★★★☆☆

本文には「外洋域においては栄養塩が不足しやすいため、栄養塩が川などを通じ供給される浅海域の方が外洋域に比べて純生産量の平均値が高い」とあります。また「海洋域における生産者の現存量」は、要は「植物プランクトンの量」ですので、現存量も浅海域の方が大きいと考えられます。

よって、(ウ)は0.003kg/㎡だと分かります。

純生産量の世界全体の値を面積あたりの平均値でわると、そのエリアの面積が算出できます。

(ウ)=10の場合、海洋域全体の純生産量は、19.6×10¹² kg/年なので
19.6×10¹²÷0.15≒1.3×10¹⁴(㎡)=1.3×10⁸(㎢)

(ウ)=40の場合、海洋域全体の純生産量は、49.6×10¹² kg/年なので
49.6×10¹²÷0.15≒3.3×10¹⁴(㎡)=3.3×10⁸(㎢)

地球上の海の面積は約3億6000万㎢なので、(ウ)=40の方が適切だと分かります。

地球上の海の面積を覚えていなくても陸域の面積を出せば正解を選べます。
115×10¹²÷0.77≒1.5×10¹⁴(㎡)=1.5×10⁸(㎢)
となります。地球上の海域は明らかに陸域よりも広いので、 (ウ)=40が適切だと分かります。

問6 難易度:★★★★☆

生態ピラミッドを現存量と生産量について表すと、現存量では逆ピラミッド型になっていることが分かります。

浅海域での生態ピラミッド

【特徴】
生産量では消費者よりも生産者が大きく、栄養段階が高いほど少ない一般的な生態ピラミッドの形をしているが、現存量では生産者より消費者の方が大きく、逆転したピラミッド型をしている。(87 字)

「栄養塩が川などを通じ供給される浅海域の方が外洋域に比べて純生産量の平均値が高い」ため、 浅海域で総生産量が高くなること明らかです。この生産量が現存量として残らない理由としては、被食量が大きいと考えるのが妥当でしょう。

【原因】
栄養塩が豊富で生産者の生産量が大きいが、その多くが消費者に被食されているため。(39字)

 

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