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神戸大学入試解説│2019年度 化学 大問Ⅳ

神戸大学過去問 2019年度 化学 大問Ⅳ

問題文をそのまま掲載すると著作権上問題となる可能性があるため、神戸大学のサイトにある過去問PDFを見てください。そしてまず自分で解いてみてから以下の解説を読んでください。

神戸大学の化学過去問(2019年度)「タンパク質の性質」に関する問題です。標準的な問題ばかりが並んでいて、力試しにピッタリの良問です。

問1 難易度:★★☆☆☆

(ア)(イ)(ウ)タンパク質やポリペプチドを検出する操作のうち、赤紫色に呈色するのはビウレット反応で、個以上のペプチド結合(つまり3個以上のアミノ酸)を有するペプチドの検出に用いられます。

(エ)(オ)濃硝酸を数滴加えて加熱・冷却後、アンモニア水を加えて橙黄色を呈する反応はキサントプロテイン反応といい、特定のアミノ酸の側鎖(チロシン、フェニルアラニン、トリプトファンなどのベンゼン環をもつ芳香族アミノ酸)がニトロ化されることによって生じます。

問2 難易度:★★☆☆☆

親水コロイドに多量の電解質を加えると、電離の際に水和水がうばわれることにより沈殿が生じます。これを塩析といいます。

問3 難易度:★★☆☆☆

ビウレット反応は、塩基性の水溶液中でポリペプチドが銅(Ⅱ)イオンに配意結合することで起こります。よって、「ある水溶液」に含まれる金属イオンはCu²⁺です。

問4 難易度:★★★☆☆

「元素分析の結果は、炭素59.7%、水素6.1%、窒素7.7%(質量%)であった」とあります。残りの質量は酸素Oが占めているので、酸素の質量%は100-(59.7+6.1+7.7)=26.5(%)となります。

1分子中のC,H,O,Nの原子数をそれぞれ、w,x,y,zとすると、C=12.0、H=1.00、O=16.0、N=14.0なので、

12w:1x:16y:14z=59.7:6.1:26.5:7.7

w=\frac{14×59.7}{12×7.7}z≒9z
x=\frac{14×6.1}{1×7.7}z≒11z
y=\frac{14×26.5}{16×7.7}z≒3z

よって、組成式はC₉H₁₁O₃Nとなります。

もし仮に窒素の数が2個以上だとすると、炭素数が18個以上となります。最も分子量の大きいアミノ酸がトリプトファンで、炭素数11なので、窒素数は1です。

よって分子式も組成式と同じくC₉H₁₁O₃Nとなります。 ベンゼン環をもっているということから考えても、このアミノ酸はチロシンだと分かります。

チロシン
チロシン

問5 難易度:★★☆☆☆

「卵白タンパク質を精製して得られたオボアルブミンを酸性水溶液に溶解後加熱した」とあります。このようなpHの変化や温度などの変化によってタンパク質の性質が変化することを「変性」といいます。

変性はタンパク質の立体構造(2~4次構造)が変化することによって生じます。

問5 難易度:★★☆☆☆

「フェーリング液を加えて加熱したところ、赤色沈殿が生じた」とありますから、これはフェーリング反応です。フェーリング反応はアルデヒド基をもつ化合物の還元性に由来する反応です。

フェーリング反応で生じる赤色沈殿は酸化銅(Ⅰ)Cu₂Oです。

 

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