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神戸大学入試解説│2019年度 化学 大問Ⅲ

神戸大学過去問 2019年度 化学 大問Ⅲ

問題文をそのまま掲載すると著作権上問題となる可能性があるため、神戸大学のサイトにある過去問PDFを見てください。そしてまず自分で解いてみてから以下の解説を読んでください。

神戸大学の化学過去問(2019年度)「有機化合物の構造決定」の問題です。酢酸カルシウムの乾留やオゾン分解などはやや発展的な内容ですが、全体としてはやさしい問題となっています。

問1 難易度:★☆☆☆☆

下図のような特定の構造をもつ有機化合物に水酸化ナトリウム水溶液とヨウ素を加えると、ヨードホルムCHI₃)と呼ばれる独特の臭気をもつ黄色の沈殿が生成します。

問2 難易度:★★★☆☆

(b)「化合物Cはベンゼンとプロペンから合成することもできる」
(f)「化合物Cを酸素で酸化したのち、硫酸で分解すると化合物Gと化合物Hが生成した」

これらはフェノールの製法であるクメン法の一連の反応ですから、覚えておかないといけないやつですんね。化合物Cはクメンであり、化合物Gと化合物Hは一方がフェノールで、他方がアセトンであることが分かります。

(g)「化合物Gと塩化ベンゼンジアゾニウムを反応させると赤橙色の化合物が生成した」とあります。これはカップリングの反応ですから、化合物Gはフェノールです。これより化合物Hがアセトンであると分かります。

(i)「化合物Hは化合物Jの熱分解(乾留)によって合成することもできる」とあります。アセトンの実験室的生成法として、酢酸カルシウムの乾留がありますので、化合物Jは酢酸カルシウムであると分かります。

問3 難易度:★★★☆☆

(b)「化合物B(1分子)に水素(1分子)を付加させると化合物C(1分子)が得られた」とあります。化合物Cはクメンですから、化合物Bは二重結合をもった下図のような化合物であると分かります。

化合物B
化合物B

さらに(c)「化合物Bをオゾン(O₃)と反応させると、化合物Dと化合物Eが生成した」とあります。これはオゾン分解の操作のことで、 炭素-炭素間の二重結合を切断して2つのカルボニル基へと変換する反応が起こります。

化合物Bをオゾン分解すると、アセトフェノンとホルムアルデヒド(下図)が生成しますので、化合物Dと化合物Eのうち一方がアセトフェノンで他方がホルムアルデヒドと分かります。(d)より、化合物Dはヨードホルム反応を呈することが分かるので、化合物Dがアセトフェノン、化合物Eがホルムアルデヒドであることが分かります。

アセトフェノン
アセトフェノン(化合物D)

 

ホルムアルデヒド
ホルムアルデヒド(化合物E)

(h)「化合物Gに臭素水を十分に加えると、化合物Iの白色沈殿が生じた」とあり、化合物Gはフェノールなので、化合物Iは2,4,6-トリブロモフェノールであることがわかります。

2,4,6-トリブロモフェノール
2,4,6-トリブロモフェノール (化合物I)

問4 難易度:★★☆☆☆

フェノールと塩化ベンゼンジアゾニウムを反応させると-ヒドロキシアゾベンゼンが生じます。また、このように比較的大きな分子2つを結合させることをカップリングといいます。

問5 難易度:★★☆☆☆

(b)「化合物Aに濃硫酸を加えて加熱すると化合物Bが得られ」とありますから、分子内脱水により問3の化合物Bが生じていると考えられます。よって、化合物Aの構造として考えられるのは以下の2つです。

化合物A1
化合物A2

 

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