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神戸大学入試解説│2018年度 化学 大問Ⅳ

神戸大学過去問 2018年度 化学 大問Ⅳ

問題文をそのまま掲載すると著作権上問題となる可能性があるため、神戸大学のサイトにある過去問PDFを見てください。そしてまず自分で解いてみてから以下の解説を読んでください。

神戸大学の化学過去問(2018年度)「天然繊維と合成繊維」に関する問題です。教科書の内容を逸脱しない標準的なレベルの問題です。

問1 難易度:★★★☆☆

(ア)(イ)(ウ)(エ)タンパク質の分子構造において、らせん状のものをα-ヘリックス構造、ジグザク状のものをβ-シート構造といい、これらの構造では分子間で水素結合がみられます。こういった構造をタンパク質の2次構造といいます。

(オ)酢酸ビニルのビニル基の二重結合の部分を開きながら共有結合(付加重合)させることで、ポリ酢酸ビニルが得られます。

(カ)酢酸ビニルはビニルアルコールと酢酸のエステルです。よって、ポリ酢酸ビニルを水酸化ナトリウムでけん化するとポリビニルアルコールが得られます。

(キ)ポリビニルアルコールのヒドロキシ基をホルムアルデヒドを用いて部分的にアセタール化すると、ビニロンが得られます。

(ク)アクリロニトリルもビニル基をもっています。付加重合することでポリアクリロニトリルが得られます。これを不活性気体中で加熱し熱分解すると炭素繊維(カーボンファイバー)が得られます。

問2 難易度:★★☆☆☆

タンパク質の立体構造にかかわる水素結合は、おもにアミド結合における酸素原子(=O)と窒素原子と共有結合した水素原子(NH)の間に形成されます。

よって、(コ)がC、(サ)がO、(シ)がHとなります。

問3 難易度:★★☆☆☆

モノマーであるビニルアルコール(CH₂=CHOH)の分子量は44です。付加重合では二重結合が開いて結合するので、小さな分子が取れたりすることはありません。よって、このポリビニルアルコールの重合度は、

6.60×10⁴÷44=1.50×10³=1500

よって、このポリビニルアルコールに存在するヒドロキシ基も、1500個です。

問4 難易度:★★★☆☆

ホルムアルデヒドを加えてアセタール化すると、下図のような反応が起きます。

ポリビニルアルコールのアセタール化

2個のヒドロキシ基(-OH)と1分子のホルムアルデヒドHCHOから1分子の水がとれて架橋構造(-O-CH₂-O-)ができます。

これによって増加する分子量を計算すると、

30-18=12

つまり、ヒドロキシ基2個がアセタール化されると分子量が12増えることになります。よって、1500個あるヒドロキシ基の40%がアセタール化すると、

12×1500× \frac{40}{100}÷2=3600

だけ分子量が増加します。これはもとの分子量の、

3600÷(6.60×10⁴)×100=5.454…≒5.45(%)

にあたります。

 

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